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人生の大先輩にスマホの使い方を教えてみた

(1)「喫茶店でスマホ教室」開校

もうすぐ80歳を迎えそうなママが営む野田の喫茶店。ママと同年代のお客さんが多く、ゆる~い時間が流れています。
常連さんの中に仲良し二人組がいて、よくママと3人でワイワイ話されていたので、私は密かに「野田キャンディーズ」と命名させて頂きました。

ママはスマホもタブレットも使い、zoomでオンラインミーティングにも参加していますが、ときどき分からないことがあるみたいで、たまに操作の方法を教えしていました。そのことを聞きつけたランさん(仮名)がある日、「姉ちゃん、ちょっとコレ教えて欲しいねんけど…」と困った顔でスマホを片手にやって来られました。

LINEで友達追加をしたいとのことです。

そういうことなら朝飯前だったので、その場で手順をレクチャーしました。
そのことがきっかけで、人生の大先輩達にスマホの使い方をお教えするようになりました。

(2)課題は持ち込み形式で

プライベートスマホ教室は、操作につまずいた時や分からないことが発生した時に開講されます。
持ち込まれる課題は、「届いたメールにURLが付いているんだけどアクセスしても大丈夫?」などに始まり、LINEで送られてきた画像の保存方法、コンサートのチケット購入、旅行代金割引の申請方法、病院の予約、など様々でした。
こちらが思っている以上に色々な機能やアプリ、サイトにアクセスされています。

少しややこしいサイトであったりすると操作が難しく、一度誤入力すると最初から打ち直さないといけない場面もあり、「年寄りは使うな!っていうことやんな」と弱音を吐くランさんとミキさん(仮名)。
「いまどき字が読めない2歳の子でも自分でYouTube開いて観てるんだから大丈夫!」と励ましのお声かけをしながら、お二人は1歩ずつ前進されていきました。

「タップ」と「スワイプ」という言葉と動作も覚えられ、「そのボタンをタップしてください」というとタップし、「そこを上にスワイプしてください」というとスワイプできるようになりました。

さらに、スマホ教室の回数を重ねるごとに野田キャンディーズのレベルは上がり、持ち込まれる課題も難しくなってきました。
それまでは私の知識だけで解決できていたものが、こちらが調べないと回答できないことや調べても解決できないことも出てきました。

恐るべき野田キャンの習得力、そしてアクティブさです…。

(3)報酬はブツで

初めてランさんにスマホの操作を教えた後日、クリームパンを頂きました。

それは、美味しいスマホ教室の報酬でした。

その後も野田キャンのスマホ課題解決の報酬として、お菓子や果物、もらい物のマグカップセットの横流しなど、ほとんどをブツで頂きました。

情報を渡す代わりにモノで返礼されるシステムです。
私はこの昔スタイルの物々交換が結構好きです。
普段自分では買わないものを味わうことができるし、相手の生活・文化を少しだけ垣間見ることができるからです。

(4)まとめ

人生の大先輩にスマホの使い方を教えてみた結果、

①やりたいことがあればスマホを使う

②割と色々な機能を使おうとされている

③使いこなすペースが速すぎて自分の知識だけでは教えきれなくなってきた

④報酬は物々交換でゆるく楽しく

ということが分かりました。

そして、好奇心を持ち続けること、諦めずチャレンジし続けることのかっこよさを改めて学びました。

もう少しスマホ教室を続けたいので、私も向上するためスマホの勉強をしたいと思います!