コロナ禍の3年、今後について簡単に検証

コロナ禍の3年、今後について簡単に検証

これを書いている2023年3月でコロナ禍から丸3年が経とうとしています。
当初は生活様式が大きく変わり後戻りできないと言われていましたが、ザックリ振り返るとマスクをつけている以外は個人的に影響がないような気もします。単純に渦中にいるから変化を感じていないだけかもしれません。
今回は私見を交えながら、コロナ禍がどのような影響を与えたか、今後社会がどのように進んでいくか考えていきます。

(1)巣ごもり需要後は?

下図は、巣ごもり需要で代表的な動画配信・ゲームなどの市場規模の推移を表したものです。
これを見れば2020年に急激な伸びが見え、コロナ禍で巣ごもり需要が急激に伸びたことがよくわかります。外出できない環境が、家庭内で過ごす時間を増加させ配信等のコンテンツ需要が激増しました。2023年3月現在では、外出やイベントに対する規制もコロナ前の水準に戻りつつあり、人々が再び外出できる環境が整いつつあります。
ここでは、このように急進した業界ではなく、その裏で需要を吸い取られたとも言える外食や旅行、イベントなど打撃を受けた業界がどれだけ回復していくか考えていきます。

外出が容易になり回復基調にあるのはまちがいありませんが、元通りというのは総じて厳しいと考えます。3年という時間で、自炊・配信での映画鑑賞・リモートでの交流など新しい習慣が根付いた為、これにどう順応するかが鍵となるのではないでしょうか。
興行系では、有観客での開催が出来なくなり、配信に切り替えた結果大きく収益を伸ばした事例が多数あります。

同様に飲食業では中食需要への対応、旅行業ではSNSやショート動画を活用したPRなど、この間で定着した習慣・ツールをどう事業に活かすかという視点が欠かせないと思います。
消費者はコロナ前に戻るのではなく、コロナ禍を踏まえた消費行動を取るのでそこにどう対応できるかがポイントだと思います。

(2)働き方について

多くの方が、コロナ禍で最も変化を肌身で感じたのは働き方ではないでしょうか?
リモートワーク・WEB会議などデジタルシフトが一気に進みました。これによりIT機器を活用した効率的な働き方が一気に進みました。

ただ、本質的な変化は労働の主権が「企業」から「個人」に急速に移った事だと感じています。
コロナ禍前からの「働き方改革」で組織より個人を重視した働き方の変化が提唱されていましたが、コロナ禍で慣例や慣習に基づくムリやムダが可視化され、それをデジタル技術で解決する流れができました。
皆さんも移動・会議・承認手続・事務作業・情報共有などの分野で様々な変化を感じたのではないでしょうか。以上のように効率化が急速に進み、個人の裁量・時間が大幅に増え、働き方について様々な模索を行っているのが現在だと思います。その結果、副業の解禁・中高年の転職数増加など従来見られなかった現象が見られるのではないでしょうか?

いずれにしても、社会的に労働の目的が「企業の目標達成」から「個人の自己実現」に急速に移っている過渡期であるように感じます。
また、昨今耳にする政府高官の発言からも起業について国を挙げて後押ししようと感じるので、起業という働き方も今後増加するのではないでしょうか。

(3)広告について

最後に我々の本業である広告について考えていきます。
下図左が、2021年までの国内広告費の変遷となりますが、総体的にはコロナ禍で大きくダメージを受けた20年と立ち直りつつある21年と見えます。ただ、内訳を見るとマス4媒体の合計広告費をネット広告費が逆転する結果となりました。

このように逆転するのは自明でしたが、「いずれ来るはずの未来」はコロナ禍であっという間に目の前に来てしまいました。広告の本流がネットに移り、この流れが不可逆なのは異論ないと思うので、そのネット広告がどう進化していくのかを考察していきます。

マス広告とネット広告の大きな違いは、結果を定量的な数字で示せるようになった点にあります。
そうして弾き出された数値を解析するようになり大きく広告の性格が変化しました。端的に言えばムダが大きく減りました。ここでいうムダとは、クライアントが想定する顧客以外への露出を指します。必要な人に必要な情報を届ける手段としてネットが発達した結果、各広告案件はこれまでより小規模で高速に進行する事になりつつあります。  

人間の行動を数値に置き換え、そのデータを分析するという座組は、広告という手法にとって非常に有効なので今後さらに勢いが増すと思われます。
この分析にAIを使用する動きも見られ、機械では不可能と思われたクリエイティブの分野にも進出してきており、全工程を機械が行う事もそう遠くない未来に実現しそうな勢いです。
我々、広告業界の人間は企画立案や、AIを「何にどう使うか」といった定義を考えたりと、より大局的・根本的な部分に立ち返った能力が求められる局面になってきたと思います。

正直、大変です…。

 

プロモーション担当

I.S

様々な業界を見てきた経験をベースに、独自の分析と推測を組み合わせながら最適化をめざします。80-90年代ロックシーンには、一過言あり。

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