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本ブログで私が書いているテーマ「アップサイクル」は、昨今多くの企業が取り組みだしており、日常の場面でも取り扱われるようになってきました。
同様に環境・生活・経済分野のマーケティング用語として「サスティナブル」、「エシカル」などの言葉もメディアや街なかで目にする機会が増えてきました。
そこで今回は、「サスティナブル」や「エシカル」について書いてみたいと思います。
最近、サスティナブルという言葉を見かけるようになった方も多いでしょう。
WHOが規定した世界目標、SDGs(サスティナブル・デベロップメント・ゴールズ)の言葉内に「サスティナブル」が含まれていることも影響しているのではないかと思います。
サスティナブルとは、直訳すると「持続可能な」という意味。
消費、活動、関係などを持続可能なものにするために、個人、組織、社会、行政がそれぞれの立場から考えて、どのように行動していくべきなのかを日々模索しています。
私が初めてサスティナブルという言葉を知ったのは、SDGsという概念が生まれる10年ほど前、ちょうど2005年の秋でした。
当時、日本ではあまり耳慣れなかった「予防医学」に興味を持ち、詳しい方たちと情報交換をする中で知った言葉が「LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability(サスティナビリティ))」でした。
持続可能で健康的な生活スタイルとはどんなものなのだろう?と、漠然と考えた記憶が蘇ります。
今ではLOHASフェスタなども毎年開催され、来場者や出展者も増加傾向にあるので、「知ってる!」「見たこと、聞いたことがある」という方も多いのではないでしょうか。
この「サスティナブル」や「サスティナビリティ」はSDGsの広がりもあり露出機会も多い言葉ですが、果たして実際にどのくらいの人に認知されているのでしょうか?
某リサーチ会社が約10,000人を対象に実施した調査結果(2020年)によると、「サスティナビリティがどのようなものか知っている」という回答は21%、「聞いたことがあるがどのようなものか知らない」が25.3%であり、知っている人の割合がまだまだ低いことを示しています。
また、サスティナビリティを重視する企業や、実際にそれを意識して商品を購入・利用する人は全体の3割弱、逆に意識しないで購入する人の割合は4割強で、特に10代・20代に多い傾向が出ています。
ちなみに実際に購入・利用はしていないものの、今後は購入(利用)したいと答えた人の割合は5割弱にまで上がってきている結果があり、関心の高さを伺い知ることができます。
2030年での達成を目標に、2015年の国連サミットで採択された「SDGs」。
一人ひとりが無理せず、できる事から関わっていくことで達成に近づくのかもしれません。
さて、「サスティナブル」や「サスティナビリティ」と同じように、「エシカル」という言葉についてもそれがどのような意味を持つのか、そしてどのような使い方をするのかをみていきたいと思います。
エシカルとは、直訳では「倫理的な」という意味をもち、社会や環境、人に配慮した行動を意味する「エシカル消費」と言う言葉でよく使われます。
消費者庁はこの「エシカル消費」の定義として、「消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」と示しています。
消費者庁のWEBサイトに「エシカル消費」についての動画が掲載されているので、機会があればご確認ください。
参考 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/about/
まだまだ一般的には分かりづらい概念ですが、「エシカル消費」という言葉が少しずつ社会に浸透してきていることは消費者庁が約2,000人を対象に調査した結果から見てとれます(2016年・2019年度実施比較)。
「エシカル消費」についての設問に対して、2016年の調査時は48.4%の人が「よくわからない」と回答しているのに対して、2019年にはこの回答が24.4%まで減少し、代わって「これからの時代に必要」と回答している人が29.3%(2016年)から51.8%(2019年)へと増加しています。
日常生活で買い物をするときに、多くの方が生産者やその商品に関わる人たち、また製造過程や生産環境などを知らずに購入しているのではないでしょうか。
これら商品の背景を知りつつ買い物を楽しめる形態として有益なのが、最近ではあまり珍しくもなくなった「マルシェ」という販売形態です。
一般的なマルシェでは、来場者は生産者と直接会話する中で、その商品やサービスに携わる人たちの思いや相違工夫などを無理なく自然と知ることができます。
かつて私自身も月に一度開催されるマルシェの運営に5年間ほど携わっていました。
「このマルシェが毎月の楽しみ!」「買い物をする機会が増えた」、「作り手と情報交換することで商品への理解が深まった!」など、マルシェに対する様々な声を聴くことができたのは、今にして思えば良い経験でした。
このマルシェの他にもエシカル消費の身近な例として、
・買い物をする際にエコバックを携帯する。
・地元で採れた作物や加工品を購入する。
・過剰包装への配慮。
なども挙げられます。
日常生活にマルシェなどの販売形態が増えたことやエコバッグの普及、地産地消の取り組みが進んだことなどが、前述のアンケートにも数値結果として反映されているのかもしれませんね。
今後も私たちは「一人の消費者」として、日常の買い物や行動を通じて「サスティナビリティ」や「エシカル」を生活の中に無理なく取り込んでいくことが大切になるのではないでしょうか?
さて次の週末、お住まいの地域で開催されているマルシェに気軽に行ってみませんか?
そこにしかない、新しい発見に出会えるかもしれませんよ。
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